「タロットの逆位置とは、悪い意味ですか?」
たくさんのお客様から、「逆位置」についてのご質問をいただきます。

結論から申しあげますと、タロットの「逆位置」は「善・悪」でジャッジしません。
タロットの「正位置」「逆位置」のとらえかたを『月』の札で例えて、ご説明させていただきます。

私たちが『月』を見るとき
①文学的に見る
②数学的に見る
③物理的に見る
④科学的(地学的)に見る
⑤生理学的に見る
⑥音楽的に見る
⑦美術的に見る
⑧哲学的に見る
⑨心理的に見る
など、様々な見方をします。

具体的には
①月を短歌や俳句・詩で詠む。小説・物語。
②③④・アポロ11号月面着陸成功。
28日周期は、女性性の象徴。生理・妊娠。
⑥月を歌う。月を作曲する。月を聴く。
⑦月の絵・写真・デザイン・造形。
⑧月からの啓示。エロス。
⑨ルナティック など。
これらを全て内包したものが『月』の札なのです。

『月』の姿が、「満月」と「新月」だけではなく、三日月・十六夜(いざよい)があるように、あなたが持っている①〜⑧の性質のうちどの部分が表層的に見えるかは日々、変化しています。

女性性・母性を発揮するときもあれば
仕事のことしか考えられないときもある。
LINEを一文字も読みたくないときもあるし
活字中毒のように漫画を読み漁るときもある。

バランスよく平均的にこなす日もあれば
極端に偏ってしまう日もある。
どちら「善い」
どちらが「悪い」
ではなく
「その側面が見えるか」
「その側面が見えないか」
だけの問題なのです。

タロットは、紙の媒体に印刷が施された道具ですので、物理的に上・下・表・裏と認識されることがほとんどです。
しかし実は、「複数の側面を持つ多面体・球体」だとイメージしていただけたら、わかりやすいかと思います。

「新月」は月が見えませんが、月そのものが無くなっているわけではなく、ちゃんと存在しています。今は見えない『月』だったとしても、時間が経ち光が当たれば『月』として、存在を知ることができるようになってきます。

タロットは
『正位置』『逆位置』か
「満月」か「新月」か
二択だけではなく、そこに移行するまでの過渡期も含まれるということです。
タロットの
「正位置」「逆位置」を
単純に「善・悪」で解釈しない、私の理由です。

さらに『月』の札を読む精度をあげるため
【あなたの過去】
【人間関係】など
複数枚の札を組み合わせて読みときます。

それは、あたかもDVDのチャプターをたどって物語が完成するように、『月』のチャプターの前後をひらけば、物語の細部が見えてきます。
DVDの物語の結末が、あなたの不本意で、望まない【未来】が開示されたとしても、そうならない未来になるよう【対策・アドバイス】の札をヒントに変えてゆくことができます。

タロットを読む目的はそこにあります。

【未来】が、あなたの望むものになるよう
「どの側面を強くすればよいのか?」
「どの側面を弱くすればよいのか?」
タロットの「逆位置」は
なにかを「過剰」にさせたり
なにかを「不足」にさせたりすることを教えてくれます。

『月』の札だけでなく、タロットは78枚の札全てに①〜⑧を内包しています。
札の種類によっては①〜⑧以外に
衣食住
法律
財産
仕事
戦闘
通信(LINEなど)
物流
人間関係
健康
セックスなど、人が生きるうえで必要な知恵が内包されています。
それらを意識してタロットを読むと
タロットの「逆位置」に
「善・悪」の存在はなく
そこにはただ
「過剰にしたいもの」
「不足にしたいもの」が見えてきます。

明東館で
タロットの「正位置」「逆位置」など、疑問に思われることは、遠慮なくお尋ねください。

あなたが望む【未来】のために
何を「過剰」にさせ
何を「不足」にさせるか
お伝えさせていただきます。