「お前は二枚目路線じゃない。
俺、これ言ったことあるの河合とお前だけだ」
『Snow Man』深澤辰哉さんは、ジャニーズJr.時代、事務所の大先輩であり、プロデューサーでもある滝沢秀明氏にそう告げられ、大変ショックを受けられたそうです。
しかし
「カッコつけることは、やろうと思えば誰でもできる。でも、笑いを取れる人って、なろうと思ってなれるわけじゃない。お前は武器をひとつ多く持ってるってことだよ」
という滝沢秀明氏のお言葉に、深澤辰哉さんは納得して、「キャラクター路線変更」の覚悟を決められたそうです。
深澤辰哉さんの路線変更のエピソードから、私は、タロットの「タレント」を意味する札を想起しました。
「タレント」の札は、相手の期待するキャラクターを演出できる人物を指します。
深澤辰哉さんは
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滝沢歌舞伎
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など様々な場面で、多様な”深澤辰哉”をみせてくださいます。
それはパプリックな場面だけでなく、舞台裏でも発揮されています。
『Snow Man』メンバーであり、振り付けも担当されている岩本照さんは
「深澤は、歯を食いしばって踊らなければならないような難しいダンスも、軽々と踊ってしまう。だから、深澤にはあえて難しく見える振り付けを割り当てることがある」と語られています。
また同メンバーの向井康二さんは、レッスン終了後、振り付けを覚えられなくて泣いているとき、深澤さんは励ますこともなく帰ってゆく。
それは、深澤さんが冷たいからではなく、「お前ならできる!」という、全幅の信頼を寄せているからこその表現だと語られています。
2019年 初めて『滝沢歌舞伎ZERO』の座長を努めたときの舞台挨拶では
「今まで『Snow Man』6人を守ってゆくことを精一杯やってきました。メンバーが(目黒・向井・ラウールの加入により)9人に増えて、守るものが増えたぶん強くなれます。…だけど、僕ひとりで守り切ることが難しくなったそのときは…皆さん、どうかお力をお貸しください!」
と客席に向かって深々と頭を下げ、涙を浮かべる場面もありました。
深澤辰哉さんが、頭を下げてでも観客にメッセージを伝えたかった理由。
それは『Snow Man』が結成されてからの10年の間に、幾度も分裂と解散の危機を乗り越えてきた経緯がありました。
「ただメンバーを守りたい」
自分ではなく誰かのために、本物の言葉がそこにはありました。
そして、舞台挨拶の後
あたたかで静かな時間が流れる中
唐突に
「新幹線の物真似をします!」
と笑いで会場をわかせ
“深澤辰哉”「キャラクター路線変更」の大成功をおさめられました。
これらのエピソードから伺えるように
ときに感覚的
ときに合理的
ときに感情的
ときに笑いを誘い
様々な場面の、その時々に
最善を尽くす深澤辰哉さん。
深澤辰哉さんだけでなく
私たちもまた
職場で
家庭で
友人や恋人の前など
パプリックな場面と
プライベートな場面で
様々な自分を演出しています。
日々、自分ではない何者かを演じ続けるような感覚をおぼえ
「本当の自分はどこにあるのだろう?」
と不安にかられることがあります。
しかし、深澤辰哉さんのように
「武器をひとつ多く持っている」
「路線の幅が広がった」
「誰かのためなら、本物の言葉を語れることができる」
「新幹線の物真似だってできる」
と解釈すれば
どれも本当の自分だと誇れるようになってきます。
深澤辰哉さんの姿からは
どれも本当の私だから大丈夫!と思えてきます。
私は、深澤辰哉さんの「キャラクター路線変更」を拝見して
誰かに対して
何かに対して
最善を尽くそうとしている自分を、認めようと思えてきました。
一所懸命に頑張っているなら
失敗しても
わかりあえなくても
あれも
これも
「どれも私」だと
自分で認めてあげなくて、誰が私を認めてくれるでしょうか。
深澤辰哉さんは
どんな自分も
「これも、私だよね」と認め
好きになれるよう
これからも私たちを励ましてくださるでしょう。
『Zoom in 深澤辰哉』2021.08.25初版第一刷発行・編集者:ジャニーズ研究会・発行人:松岡利康・発行所:株式会社 鹿砦社(ろくさいしゃ)
『滝沢歌舞伎ZERO 』松竹株式会社:京都四條南座公演2019年2月3日-25日・新橋演舞場2019年4月10日-5月19日
Johnnys’ Official Snow Man Calendar2022.4-2023.3
2022.03.09 初版第一版発行・著者:Snow Man ・発行所:株式会社小学館
Johnny & Associates
Johnny’s Web『すの日常』
『オレンジKiss』CD『Snow Man』
2022 MENT RECORDING INC.
MANUFACTURED BY MENT RECORDING INC.2022.07.13