LGBT に「該当する」と答えた割合 5.9 %。
( 博報堂:平成28年調査 )

この割合は、35人学級なら2人という計算になります。

医学の進歩で
自分自身が自覚している性別(ジェンダー・アイデンティティ)を
決めているのは脳の『分界条床核』という箇所で
生物学的な性別とは異なる場合もあることが解明されました。

また『前視床下部間質核』の大小により
◆男性を好きになる傾向があるか
◆女性を好きになる傾向があるか
が 決められることも解明されてきました。

LGBT をめぐっては、お茶の水女子大(東京都文京区)が
戸籍上は男性でも自身の性別が女性と認識しているトランスジェンダーの学生を
平成32年4月から受け入れると表明し
日本女子大(東京都文京区)
津田塾大(東京都小平市)
奈良女子大(奈良市)など、複数の女子大でも受け入れの検討が進められ
認知と理解が進んでいます。

しかし、平成25年に、国が行なった
「いじめ防止基本方針の改定」の中には
はじめて LGBT の生徒の保護の項目が盛り込まれるなど、
概念自体は広まりつつありますが、それでも学校や社内で
LGBT の当事者に対する偏見やいじめがあるのが現状です。

タロットが創作された1396年頃のキリスト教圏でも
厳しい戒律の中で
LGBT に該当する人たちの生き辛さは如何様なものだったか察するに余り有ります。

「黒と白」
「男と女」
「明と暗」など
二極の原理を司るタロットの札にも実は LGBT に該当する札が定められています。

二極の原理に分類できない世界を
(その交わるグレーゾーンを)
タロットは読み解き、理解しようとしていたのだと感じます。

LGBT の理解はもちろん
社会の中で マイノリティーとされる人々に対しても理解が進み
多様な生き方があることが周知され
誰もが生きることを否定されない世界がやって来るよう
願っています。

(産経新聞:2018年7月11日号・8月4日号)