ラオス(Lao People’s Democratic Republic)には、綿を手で紡いで糸にし、植物で染め、手織りした布を作る文化が残っています。

それらの作業はすべて人の手で行うため、布目や生地幅が不均一。裁断や縫製に細心の注意が必要です。そうした繊細な生地は、レムネント(残ったもの = はぎれ)も美しく、再利用することができます。
ラオスの布 「はぎれでアート」のワークショップに参加して、パネル絵を描いてみました。

白いキャンバスを目の前にして、「自由に描いていいですよ」と講師のお言葉。
パッと浮かんできたもの。
なぜかそれは、80年代はじめ黎明期の東京。
ノスタルジアであり、憧れであり、未来への予感作業をしながら、心の奥深くにある潜在意識が映しだされるように感じました。

日常の煩雑さに紛れて、こうした自分自身に向きあう時間は、なかなか取りにくいものです。
しかし、無心で自分に向きあう時間は、新たなアイデアや気づきをもたらしてくれます。

手織りの布の、空気をはらんだ柔らかさに触れ、あたたかく静かな時間を過ごすことができました。

Shokuの布展』
ラオスの風土と人が育てた布
期間:2023.10.07-18
会場:暮らしの道具 吉山

https://www.yoshiyama-tansu.com/