「自分には、何も取柄がない」
阿部亮平さんは、11歳でジャニーズ事務所に入所され、16歳のときジャニーズJr.『Mis Snow Man』のメンバーに選ばれました。
歌・ダンス・アクロバット・演技・バレエ・日本舞踊・ラップなど
芸能の才能に恵まれた人達が
更なる鍛錬を重ねる
ジャニーズJr.という世界。
その世界の中にいて
阿部亮平さんは
「自分には、何も取柄がない」
と焦りを感じられたそうです。
「自分の個性を発揮するためには、何ができるのか？」
阿部亮平さんは熟考の末
『勉強キャラ』の確立を目指すことを決意されました。
『勉強キャラ』の確立には大学進学は必須と考え、学業に専念するため活動を一時期休止。
塾に通わず独学で勉強し、一般受験で上智大学理工学部に現役合格。
その後、上智大学大学院理工学研究科に進学し、ジャニーズで初めて大学院を修了。
2015年には、5回目の挑戦で合格率4％の難関を突破し、気象予報士の試験に合格。
こうして阿部亮平さんは
『勉強キャラ』を確立してゆかれました。
しかし、ジャニーズJr.の活動を一時期休止するとき『Mis Snow Man』のメンバーのひとり、宮舘涼太さんが反対されたことを、後に阿部亮平さんは語られています。
その件について、宮舘涼太さんは
「いろんな人が、もっともらしい理由でジャニーズ事務所を辞めてゆく。
阿部も、事務所を辞めて、新たな道を選択するのではないかと思った」
と回想されています。
そこには、宮舘涼太さんの『Mis Snow Man』を阿部亮平さんと一緒に続けたいという強い想いがありました。
阿部亮平さんが受験されたタイミングは、ジャニーズ事務所に入所して7年目。
宮舘涼太さんは6年目。
同期や後輩たちが、次々にデビューしてゆき『Mis Snow Man』は、もうデビューできないのではないかと囁かれる渦中にあった時期です。
私は、ふたりの焦燥感が
一方は外界に向けられ
一方は内界に向けられたタイミングだったのだと想像します。
この時点では不明瞭でしたが、阿部亮平さんの『勉強キャラ』の確立は、後に宮舘涼太さんの『ロイヤル キャラ』も際立たせることになると証明されました。
それは、阿部亮平さんが『Mis Snow Man』（後のSnow Man）の”知名度”を広めるため『勉強キャラ』でクイズ番組やバラエティ番組に出演され
「自身のためでなく『Snow Man』を演出するために役立てたい」と語られていたことからも伺えます。
クイズ番組では、回答に正解して、勝ち進めば進むほど《阿部亮平・Snow Man》のテロップが、画面に長時間映しだされることになります。
「視聴者に、グループの名前を少しでも覚えていただけるよう、勝ち進みたい」という阿部亮平さんの、メンバーを想う姿がそこにはありました。
私は、そこに
タロットの「ブランディング」を意味する札を想起しました。
中世の戦（いくさ）では
自分の身体を大きく見せるため
「鎧・兜」に装飾品を加えることは、万国共通でした。
戦闘に直接的な攻撃能力はなくとも
「鎧・兜」の装飾品は
兵士の士気を高め
対戦相手を威嚇するために貢献しました。
装飾品は
兜の正面に大きく掲げられるものもあれば
足元の目立たないブーツに施されるものもありました
戦略として
装飾品は多ければ多いほど
アイデア・工夫・表現の幅が広がることを
「ブランディング」の札は告げています。
阿部亮平さんの『勉強キャラ』は、『Snow Man』のブランディングに大きく貢献して、メンバーの士気を高めると同時に、アイデア・工夫・表現の幅を広げる結果につながりました。
感覚的・フィーリング（ラウール）
肉体的・フィジカル（岩本）
本能的・ポジティブ（佐久間）
情緒的・エモーショナル（渡辺）
魅惑的 ロマンチスト（宮舘）
感傷的・センセーショナル（向井）
論理的・ロジカル（阿部）
情熱的・アグレッシブ（目黒）
合理的・ミステリアス（深澤）
阿部亮平さんが
論理的な『勉強キャラ』を確立したことで
『Snow Man』メンバーそれぞれの個性を、自然自発的に確立させることができた。
それぞれの個性が融合し、化学反応を起こすように進化し続ける9人。
阿部亮平さんの
焦燥感を
前進するエネルギーに変換した姿は
私たちに大きな励ましをもたらせてくれます。
Johnnys’ Official Snow Man Calendar2022.4-2023.3
2022.03.09 初版第一版発行・著者：Snow Man ・発行所：株式会社小学館
『Grandeur』初回盤B：『Snow Man』CD.DVD 2021 AVEX ENTERTAINMENT INC. MANUFACTURED BY AVEX ENTERTAINMENT INC. 2021.01.20