「解説書の英語の原文を読む必要があるのですか?」

タロットに興味を持ってくださったあなた。
その疑問を持たれたこと自体が、尊いことだと私は思います。

しかし「解説書の英語の原文が必要かどうか?」という疑問にとらわれて、行動を起こせなくなるのは、とてももったいない。

何かが大好きすぎて
それを追い求めるとき
その情報が自分にとって
「不要」か「必要」か?
ジャッジする間もなかったというのが私の感想です。

私は、英語ができないので
「解説書の英文を筆記体で書けたらかっこいいだろうな」という、中学生のような発想があっただけです。

1行書いてみたら
全文書き写さなくては気がすまない
“こだわり”と”執着心”が芽生えてきました。

何が書いてあるのか全然わからないまま
解説書の英文を、ただ筆記体でノートに書き写してみる。

無駄に思える作業ですが
その後に続くものが何であるかは
「書き終えたときにしか見えない」

「書き終えたとき」
それまで知らなかった景色が見えてきて
自分の見ていた世界の狭さを知り
脚がすくむ思いでした。

『月』の絵ひとつを取っても、膨大な文字数で解説しようとする創作者の熱意。
解説書に何が書いてあったかはわからなかったけれど、創作者のものすごい熱量だけは伝わってきました。

それまで私は、「絵は感性で自由に読んでいい」と思う節がありましたが、創作者が『月』と指すものを『太陽』とは読まない程度の知識は、「創作者に対する最低限の礼儀」だと気づき、恐縮しました。

それでまた
もう一度同じ作業を繰り返してみたのです。
今度は日本語で。

そして、今だに
タロットを読む技術として手に入れたものは、氷山のほんの一欠片(かけら)で
目の前には高くそびえる氷の峰と
深すぎて見えない水中に
氷の本体が潜んでいるような感覚を持ち続けています。

今でも
欠片を集めることが精一杯で
永遠に終わらない作業だと感じています。
それでも
その一欠片がなければ何も形にならないパズルのようです。

行動する前に
「不要」か「必要」か?
考えなくても
行動に移せたら
『その瞬間にしか出せない答え』が
ちゃんと出てくると、私は信じています。

「解説書の英語の原文を読む必要があるのですか?」
疑問が持てたなら大きなチャンス。

あなたの
時間と労力を
全てそこに注ぎたい
“こだわり”や”執着心”が見えてきたなら
大発見。

解説書の英語の原文が
あなたにとって必要かどうか確認できるのは
「あなたが実際に原文を1行でも読んだとき」のみです。

「英語の原文をとりあえず読んでみよう」と感じたなら、ぜひ1行でも書き写してみてください。
その1行を書き写すためにペンを手に取る行動は、必ずあなたの財産になります。

1行を書き写すためにペンを手に取ってみた日があったからこそ、今日の私があります。

試行錯誤を繰り返して
あなたが「自分には英語の原文は不要」と感じたなら
それもまた大発見。
それは
何よりも
誰よりも
説得力を持ちます。
あなたなら、英文を和訳するための時間と労力を、違う形で発揮できる方法をきっと見つけることができるでしょう。

「不要」か「必要」か?
『その瞬間にしか出せない答え』を、あなたは行動を起こすことで見つけることができます。

あなたの大好きなものを追い求めるとき
何かひとつでも行動に移せるよう
明東館がこれからも
あなたの励ましの存在でありますように。

 

『Universal Waite TAROT DECK』
Instruction excerpted from「THE KEY TO THE TAROT」by Arthur Edward Waite
U.S. Games Systems,Inc.
Stamford,CT06902 USA
www.usgamesinc.com

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