昭和47年(1972年)から 平成25年(2013年)までの42年間に
自殺した18歳以下の18,048人のうち
9月1日の自殺が 131人と突出して多いことが
内閣府のまとめで報告されています。

さらに
4月11日の99人
4月8日の95人
9月2日の94人
8月31日が92人と
いずれも長期休暇明け前後に集中していると
国の自殺総合対策推進センターでは分析しています。

子供の自殺問題は深刻で
厚生労働省によると
昨年の国内の自殺者は21,321人で、8年連続の減少。
そうした中、小学生から高校生までの自殺者は
前年より37人多い357人と報告されています。

子供は親に心配をかけないようにと
悩みをひとりで抱え込み
解決策を見つけることができなく
「 学校に行けないことは未来がない 」
と 思うほど追い詰められています。

「 学校に行くことができない 」
と、お子様が訴えてきたら
(言葉でなく行動・態度・体調不良の場合でも)
「 言いにくいことを、よく勇気を出してSOSを発信してくれたね 」と
受け止めて差し上げていただきたいのです。

学校に行けない理由は
いじめやLGBT、SNSのトラブル、部活の問題など
うまく説明できない子もいますので
まずは
今は学校に行けない火急の事態
『 不登校は命の問題 』なのだと
ご理解していただけることを切に願います。

夏休みの宿題の提出はどうするの?
夏休み明けテストはどうするの?
2学期は修学旅行があるのにどうするの?
運動会はどうするの?
高校入試があるのにどうするの?
内申点に響いたらどうするの?

お母様が言いたいこと
聞きたいこと
焦りは、私も本当によく理解できます。

しかし
今は、お子様が生きることを優先してください。
誰よりも
「どうしよう?」と、焦燥感に駆られ苦しんでいるのはお子様なのです。

文部科学省は 平成28年(2016年)の通知で
◆『 不登校の児童生徒が悪い という偏見を払拭する必要がある 』
ことなどを指摘しています。

怠けているわけでもなく
協調性がないわけでもなく
我慢が足らないわけでもないのです。

これにより、不登校の児童生徒に対し
学校側も、教員の勉強会や研修会を積極的に開催し
医学的見地からの指導も受け
様々な改善策や対応策に取り組まれています。

学校の担任はもちろん、保健室の養護教諭
教育委員会の相談窓口
自治体のSNSを活用した相談事業
NPO法人
医療関係
警察関係
司法関係など
相談する窓口の門扉は開かれています。

お母様もご自身を責めたりしないで
ひとりで悩まないで
ご相談なさってください。
あなたのお子様の進路に
たくさんの可能性があることが見えてきます。

お子様には
「 あなたは守られているのだから安心して 」と
どうか
笑顔で接して差し上げてください。

あなたのお子様は
あなただけではなく
みんなの財産なのですから。

 

◆法務省 【 子どもの人権 110 番 】
0120-007-110
●相談無料
●相談者や内容に関する秘密は守られます

◆厚生労働省 【 こころの健康相談 統一ダイアル】
0570-064-556
●自殺から大切な人の“いのち”を守るために支える寄り添いを

(産経新聞:2018年8月22日号・8月26日号)