
(電話ワンコールで)
Paul Smith Japan:「はい。ポール・スミス ジャパンでございます。」
私:「もしもし、あの…私、広島からお電話さしあげている江村と申します。(緊張)
あの…2004年に発売された”Closed Eyes mini “についておたずねしたいのですが…」
Paul Smith Japan:「はい。どういったご用件を承りましょうか?」
私:「”Closed Eyes mini “の赤色の在庫があれば、購入させていただきたいのですが、在庫はまだあるでしょうか?」(このとき2019年)
Paul Smith Japan:「かしこまりました。ただいまお調べいたしますので、しばらくお待ちください。
(数十秒後)”Closed Eyes mini “赤色でございますが、2点の在庫がございます。ひとつは、西武百貨店・池袋店に。ひとつは、オンワードクローゼットという通販サイトにございます」
私:「オンワードクローゼットで購入させていただきます!」(心のなかで小躍り)
Paul Smith Japan:「ありがとうございます!江村様がご購入できるよう、こちらからも確認させていただきます。
今すぐエントリーされると大丈夫かと思いますが、もしsold outになっているようでしたら、私◯◯と申します、改めてご連絡いただければご対応させていただきます。」
その後すぐに、オンワードクローゼットで無事に”Closed Eyes mini “赤色を注文することができました!
”Closed Eyes “発売当時は、3万円の時計を購入する余裕がありませんでした…パンフレットだけいただいて、穴が空くほど眺めて過ごしました。
だけど、「瞳を閉じて」というロマンチックな名前の腕時計をあきらめきれず、発売から15年後、勇気を振り絞ってポール・スミス ジャパンに電話をしたのです。
電話対応してくださったお姉さんが、親切・丁寧・完璧なお気遣いだったと、ポール・スミスさんご本人に教えてさしあげたいくらいでした。
ポール・スミスの”Closed Eyes “(瞳を閉じて)という、不思議な名前の腕時計。
名前の由来を知るまでは、「心で、時間を読む」という意味なのかと、わりと最近まで本気で考えていました。
”Closed Eyes “という名前の由来は、腕時計の同シリーズに”Five Eyes “が関連しています。”Five Eyes “ は、5カ所に秒針とともに瞬きをする瞳(空洞)があり、それを閉じたデザインが”Closed Eyes “。
この事実を、知ったときは、大変な驚きでした!
だけど、ずっと「心で、時間を読む」と想いつづけたのだから、これからもそうして時を過ごそうと思います。
1秒を永遠に感じたり、終わらないでほしい時間を教えてくれるのが腕時計なのかもしれません。

