「また会えるかもしれないし、会えないかもしれない。
友達や動物との別れ際、たまにこう思うことがある。
また会えたら嬉しいけど、叶わないことだってあるかもしれない。
次に会えるのはいつだろう?」
:伊藤 桂司
freedom dictionary 204号(2022年2月1日発行) 特集・伊藤桂司さんのお言葉です。
大切な誰かと「じゃあ、またね!」と手を振りあって別れて…「あのとき会ったのが最後だったのか」と、後から気づく瞬間があります。
それがわかっていたなら、もう一度振り返って、駆け寄って、手を握ればよかったと、後悔の気持ちすらわいてきます。
伊藤さんの作品『Last Night The Moon Came』の後ろ向きのクマ(リトル・フラッフィー)は、立ち止まっているのでしょうか?前に歩んでいるのでしょうか?その姿を、ただ、見送るしかないのでしょうか?
リトル・フラッフィーは、「わたしの大切なもの」を、“かたち”にあらわしてしているのかもしれません。
大切な人には「君が大切だよ」と、ちゃんと伝えておきたい。
後ろ姿が見えなくなる前に。
京都「小川珈琲堺町錦店」で開催中のfreedom dictionary 展で、伊藤さんの作品をご覧いただき、「わたしの大切なもの」に想いを馳せていただければ幸いです。
◆freedom dictionary展 -ART+ 選曲-
2025年6月1日(日)- 6月15日(日)
◆小川珈琲 堺町錦店
京都府京都市中京区堺町通錦小路上る菊屋町 519-1
(烏丸駅から徒歩6分)
営業時間 7:00-20:00 (L.O. 19:30)
◆作家紹介
伊藤 桂司 (いとう けいじ)
1958年、東京生まれ。主に、広告、雑誌、音楽関係などの分野でグラフィック・ワーク、アートディレクション、映像を手掛ける。2001年度東京ADC賞受賞。ロッテルダム映画祭、「Active Wire」(ソウル:Haja Center)、「CLOSE UP of JAPAN展」(ブラジル:サンパウロ美術館)、「BUZZClub-News from Japan」(ニューヨーク:P.S.1/MoMA)、「四次元を探しに/ダリから現代へ」(諸橋近代美術館)、「KITTY EX.展」(六本木森美術館)、「AFTER311 (hiromiyoshii roppongi)、MBE(原宿Batsu Art Gallery、福岡Konya Galleryを巡回)、「Art Stage Singapore 2014」(G/P galleryより出品)など数々の国内外展示に参加。個展多数。2022年個展「VERDE COSMICO」(馬喰町PARCEL)を開催。
グラフィックワークでは、テイ・トウワ、キリンジ、Buffalo Daughter、フィッシュマンズ、木村カエラ、スチャダラパー、THE BAWDIES、PES from RIP SLYME、高野寛、ohana、オレンジペコー、ボニー・ピンク、愛知万博EXPO2005世界公式ポスター、コカコーラ・コーポレイトカレンダー、NHKの番組タイトル&セットデザイン、イギリスのクラヴェンデール・キャンペーンヴィジュアル、SoftBank キャンペーン、KEIJI ITO ×graniph Col-laboration他、活動は多岐に渡る。
作品集は「FUTURE DAYS』『MOTORWAY」(共に青心社)、『LA SUPER GRANDE』 (ERECT LAB.)、『NEW WORLD」『TAPES』(UFB)、『DAYS OF PAST FUTURE』(Alex Besikianとの共著)他多数。京都芸術大学・大学院教授。UFG代表。