「 おい みゆき
お前、なんか あっただろ。
別人みてえだぞ。」

債務者の元へ
定期的に集金のため足を運ぶ
カウカウファイナンス の 丑嶋社長が
顧客(みゆき)の異変に気付き
警告を発した唯一の人物でした。

家族でもなく
友人でもなく
恋人でもなく
同僚・上司でもなく
問題の渦中から外れ、ものごとを客観視できる
第三者だからこそ
見えること
言えることがあるのだと
『 闇金 ウシジマくん 』を拝読するたびに痛感いたします。

『 闇金 ウシジマくん 』は
トゴ(10日で5割)という高金利にもかかわらず
積極的に闇金を利用する顧客と
丑嶋社長をはじめ
カウカウファイナンスの社員たちとの関わりを通じ 物語が展開してゆきます。

そこには
エリート会社員
生活保護者
ホスト
主婦
学生
教師
風俗嬢
起業家
ひきこもり
弁護士 など
様々な環境にある人々が登場します。

丑嶋社長は
顧客のお金の使い道には基本的に関与せず
自身の業務を粛々と遂行してゆくだけです。

しかし
アウトカースト(見捨てられた人)と呼ばれるような
一人暮らしの老人や
外出もままならない精神薄弱の女の子
貧困ビジネスから抜け出せない労働者
閉鎖された家庭内で不安定な状況に陥っている子供にとって
定期的に集金に来てくれる丑嶋社長らが
誰よりも頼もしく見えるのは
決して荒唐無稽なことではないように感じます。

人を救うということ。

「自分を救えない奴は
他人なんか
絶対に救えないぞ。」

丑嶋社長の この言葉からは
まず、自分自身を救うこと。
自分自身のコンディションを調整し
フラットな状態に置くことが優先だと示唆しています。

それは
何かの専門知識や肩書きや資格が必ずしも求められるのではなく
感情に乱されず
ものごとを第三者の視点で俯瞰できる
透察力と想像力が
自分自身のみならず
誰かを救うことにつながると
『 闇金ウシジマくん 』は教えてくれます。

 

( 闇金ウシジマくん 第28巻「第303話・第308話:洗脳くん 31・36」2013年7月3日初版第1刷発行:著者・真鍋昌平:発行者・立川義剛:発行所・株式会社 小学館 )

◆(2010年6月18日以降)金銭の貸付けを行う者が業として金銭の貸付けを行う場合に
金利が20%を超えていると出資法違反で刑事罰が課せられます。
また、利息制限法と出資法の上限金利の間で貸付けると貸金業法の法令違反で行政処分の対象になります。