「 AI(Artificial Intelligence:人工知能)を搭載した車に
『 安全運転をする 』とプログラムした場合
『 運転をしないことが安全 』だと判断して
一切動かなくなる 」

システムエンジニアのS氏が
AI のロジックを教えてくださいました。

AI の「安全運転とは運転そのものをしない」という
「0」か「1」の選択に対峙した時
人類の進歩は
「リスクを冒してでも切り拓いてゆきたい情熱」
によって成し得てこられたのだと痛感いたしました。

「0」か「1」の世界は
タロットの二極の要素の世界観と一致するものがあります。

二極の要素とは
「生と死」
「陰と陽」
「男と女」
「白と黒」
「静と動」
「精神と肉体」など
相反するふたつのものが一体となり
世界を構成しているという考え方です。

二極の要素がどちらも同等、等しい力で釣り合いが取れた時
完成度が高まると古代より尊ばれてきました。

しかし、私たちが生きてゆくうえで
陰と陽の要素は
時流や感情によって日々変化し
陰は陽ヘ、陽は陰へと移り変わってゆきます。

「静から動ヘ」
変化する際には
リスクを冒してでも切り拓いてゆきたいと
情熱が勝るまでの葛藤の経緯(時間差)もあります。

はたして
この流動的な人間の感情を
AI がどのように学習できるのか
また、人間に代わるものとなるのか
改めて疑問がわいてきました。

その疑問に
ロドニー・A・ブルックス教授
(マサチューセッツ工科大学 人工知能研究所所長)が
今から16年前の2001年に
既にお答えになられていることを
このたび知るところとなりました。

「 ロボットを作るということは
つまるところ人間を深く見つめ直すということである。
AI の研究をするたびに、
人間の美しさを再確認する 」

このような人が
人類を未来へと導いてくれているのだと知り
思いがけず 安堵の涙です…。
タロットこそ
AI がより精度の高い鑑定を行い
鑑定師は不要になるのではないかと
危惧していたからです。

AI と人間の境界線がなくなる日が来ることとは
決してAI が人類を脅かす存在になるのではなく
両者の力が等しく釣り合い
調和し
発揮できる日のことだと信じています。