「事実だけを伝えること。」
その難しさを痛感した記事です。
誰かに何かを伝える時に、
私情や信条を除いて、
事実だけを伝えること。
それをどう感じるかは、
受け取るご本人に委ねる。
私にとっては大きな戒めの記事となりました。
【産経新聞】平成27年3月6日号
「大空襲・戦後70年」より。
『昭和20年3月10日の東京大空襲で米軍B29爆撃機が主に投下したのは「M69油脂焼夷弾」だった。
六角柱の焼夷弾(直径7.6cm、長さ50.8cm)には、ナフサ(粗製ガソリン)と薬品を混ぜたナパーム剤が注入されており、着地と同時に引火する。
すると、1300度で燃え上がり、30m四方に火炎を飛散させる。
この焼夷弾計38発が集束型爆弾内に収められ、投下後数秒で散解する仕組みだった。
3月10日の大空襲を米軍は「ミーティングハウス2号作戦」と名付け、M69焼夷弾をB29に1機平均で6.6t積み込み、計325機が出撃し、東京に1600tを投下した。
目標は深川区、本所区(現墨田区)、浅草区(現台東区)、日本橋区(現中央区)など。城東区(現江東区)、芝区(現港区)なども爆撃され、東京35区の3分の1以上の41平方kmが焼失した。
被災家屋は26万越、罹災者は100万人超、死者数は推計10万人を超えた』。
私なら、恐らくタイトルに「国際法違反・非業の所業」とでも 私情を挟みたがるでしょう。
しかし、編集者が個人の信条やイデオロギーを封じ込め、受け取る側に全てを委ねるその姿勢に、プロフェッショナルとしての強い意志を感じます。
タロットの開示されたメッセージを、私情を挟まず「事実だけを伝える」ことも 私の課題でもあると痛感しています。
ロラン・バルト『零度のエクリチュール』